「ていうか莉愛ちんと爽斗くんふつうにお似合いじゃん」
「そんなわけないよ……」
「莉愛ちんはほんとに自分に自信ないよね。あ！ メイクしてあげよっか？ ちょっと自信つくんじゃない？」
「とんでもないよ……！ あたしがしたらピエロになるから、それはしない……」
「なにそれー。もう莉愛ちんは。そうやってぼーっと過ごしてたら爽斗くんとられちゃうよー？」.
「……え」
「彼、水面下ですっごいモテてるもん。なんたってわたしも間違って一目惚れしかけたくらいだし！」
そういえば仁胡ちゃんって爽斗くんのことイケメンって言ってたっけ……。
すっごくモテてるのも、なんとなくわかる。
「でもさ、爽斗くんて不思議って言うか。なんかつかめないよね」
「え？ つかめない？」
「うん。フレンドリーでちょっとちゃらちゃらしてるなー？って日もあれば、無愛想で挨拶さえ返してくれないときあるもん」
「無愛想？」
意外……。だって爽斗くんはあたし以外の人にはいつもフレンドリーだもん。
「毎日毎日、態度違いすぎて戸惑うよー。挨拶無視したかとおもえば、距離感近くなってみたりするんだもん」
「挨拶は気づいてないんじゃないかな？ そう言えば爽斗くん目が悪いって言ってたし」
「そっかぁ？」
まだ眉間に皺が深く入っている。
腑に落ちないみたい……。
