コクコクコク、と精いっぱい頷いて、
顔をそっと見上げると。



切れ長の瞳は、いじわるに細まっていく。



「……俺以外のやつ見たら、もう一緒にいてやんないから」



さらりと黒い前髪が揺れて、
そこから覗く目があたしを脅してる。


「……返事は?」


「は、はい……!」


「いい返事」


「ひぁっ、」



——コツ、と額に額がぶつかった。


こんな近くで視線が絡まって、
触れてるとこ、全部熱い。


心臓の音がすごくておかしくなりそう。



「なにそれ。顔赤すぎない?」



爽斗くんは、ばかにするみたいにククっと笑った。