貴方がくれたもの

『ちゃんと来れるか心配したよ〜』


あみちゃん迷子になるから。と後付けされた。


確かに迷子になるけど、そんな親が子ども心配するみたいな感じで言う?


この頃からあたしはもう、相当ひねくれてたと思う。母親が言う


『お前は根っこが腐ってんだよ』


は、あながち間違いではないと思う。



「いくら地元と言えど、迷子になるかと思ったよ!こんな入り組んだ場所にあるし!!」


あははっ!確かにそうだ!なんて会話をしながら席に向かった。


そこには先に到着していたもう1組が居た。


『あみちゃんお疲れ〜!』


「あ、おはようございます♡お疲れ様です♪」


あたしの大好きな先輩。一美(ひとみ)さん。


相手が2人だったので、こっちも1人呼ばせてもらった。


『今日はありがとうね〜!』


「いえいえ!こちらこそ♪」


作り笑いは得意な方。大丈夫。今日もちゃんと笑えてる。


最初の一杯目をみんなビールで統一し、乾杯した。


そこからは、他愛もない話をしたり、みんなでゲームやったり、あっという間に時間が過ぎた。


「そろそろ、お店行く?」


時計を見るともう21時半。22時までには入らなければならなかった。


『お、もうこんな時間?!行こっか!』


その言葉を合図に、みんな席を立った。


「ご馳走様っ!ありがとうね♪」


客にそう声をかける。お金払ってくれてるし、お礼は絶対。


『あみちゃんが笑ってくれるならそれでいいよ』


……単純。簡単に作り笑いに騙される。



……アホくさ。