貴方がくれたもの

その日は仕事すら手につかなかった。



あれー?今日は上の空だねえ。



なんて色んな人から言われるほど。



「やりたいこと、1歩進んだので!!」



ルンルンで仕事を終えた。



今日は飲んで帰ろうかな。



メールを見てもこうからの連絡は入ってなかったから、始発まで待たなきゃ行けない。



あー。ダーツ、、、持ってたっけな。




カバンを漁るとちゃんとマイダーツのセットが入っていた。



「よしっ!」



店を出るとすぐにある場所に向かった。



「ひっさしぶりに来たなああああ!」



着いた場所はダーツバー。



ちょっと昔まで大会とか出る時は、ここからエントリーをしていた。



1回エントリーした大会で全国2位になれたこともある。


そこからなぜか知らないけど、話が周りに回って、教えて〜とか言われる事がある。



教えることは出来ないし、苦手だし、、、。


てゆか、プロがいるんだからプロに聞いてよ!!!!



「やっほー!!ひっさしぶり〜♪」


『『おーー!あーちゃん!!やろ!3レグ!!』』



「またぁ?!負けた方は勝った方に酒奢りねえ!!!
あ、まーすたー!チャイナブルーちょーだいっ♪あと唐揚げ〜!!」


『あーちゃん、、仕事してきたんじゃないの?まだ食うの?よくその体に入るねえ。』



なんて言われてるのを後ろに、あたしはダーツを出し、軽く合わせをした。



「よし、やるかぁ!!!」



『え!そんだけの合せでいいの?!?!』



「いーよいーよ!どうせ酒でブレブレだし♪」



『舐められてんなぁwww』



とまぁ、プロとの会話じゃないよねこれ。



って内容の会話を繰り返し、なんだかんだでプロ相手に勝てた。



勝てたというか。手加減をしてくれてるのがわかった。



「ねぇ!!手加減しないで本気でやって!!」



『えぇ?いいの?』


「いいよぉ!!!早く!もう1回!」



『わかったよwww』



次は何とか接戦まで持っていったけど負け。



「くっそおおおおお!!!次こそは!!って手加減してないよね!!?」



『毎度のレーティング見ろよwwwほぼマスターだろwww』


「あ、そうだった」



なんてケラケラ笑いながら始発まで飲んで食べて投げてを繰り返した。