貴方がくれたもの

なんでこいつは心の中が読めるんだ。


さすが、他店舗だけどナンバー張ってるだけはある。


あたしにはそんな能力はない。言われてから〜とか、態度に表されてから〜とかで気付く。だからいつも気付くのが遅い。



「いや思いはするけどよ〜。
それとこれとは別だろ。
しかも、なんの変化求めてんだよ」



それだけ言うと咲希は、うーんと唸る。



こいつこれと言ってなんも考えてなかったな。



はぁ。とため息を一つ付いてタバコに火をつけようとした。



『あぁ!分かった!』


そのちっこい体からどうやって出したのか分かんないような、

それでいて、発狂するとは別の意味合いのどデカい声で叫ばれたもんだから、

ビックリしてライターを落としてしまった。



「なんだよ?!」


タバコを咥えたまま咲希を睨みつける。


『ごめんってwww
でね!コスプレとかしてみたりとか〜
あとは、ホテル行ってみたりとかしたら
ちょっとは気分変わりそうじゃない?!』






「ならやってみたら。」




なんであたしがここまで冷めた返しをしてるのに、いつまでも話に来るのかがイマイチ分からない。


あたしだったら秒で話すの辞める。

って、自分がされて嫌なのになんで人にやってんだか。




『ねぇ!彩珠深クリスマス休み取ったんでしょ?!
うちもやっぱり取るからさ!ダブルデートしよーよ!』







……………………………は?