囚われの小説家と使用人〜私の王子〜

階段を降り、ドアに向かって歩いていく。外に出たらどうすればいいんだろう?警察に行った方がいいのかな?その前に森田さんやお父さんに連絡した方がいいのかな?こんなこと初めてでどうしたらいいのかわからない。

「外に出たらスマホ、渡すね。どうするかは颯空ちゃんが決めて」

「は、はい……」

もうすぐ自由だ。玄関のドアが見えてくる。私と葵さんは互いに笑い合っていた。その刹那。

ギイッと音を立ててドアが開く。入って来たのは当然真斗さんで、私たちは足を止めた。せっかく自由になれたと思ったのに、また閉じ込められてしまうの?

私の手が小刻みに震える。真斗さんは「何で部屋の外に出てるの?」と冷たい目をして近づいて来た。私は怖くてギュッと目を閉じる。

「大丈夫。必ず守るから」

私の手を葵さんが強く握り返す。そして私を背後に隠した。

「葵、何してるの?颯空は俺のものなんだけど」

「颯空ちゃんは誰のものでもない!たった一人の女の子です!」