芽瑠が私に笑顔を向ける。




「水着のお披露目タイムだよ～。」




これは私も一緒に道連れにされるやつだ。



芽瑠が、着ていたカーキのカジュアルなロングワンピースの裾に手をかける。



そのタイミングで彼女と目が合った。




「ほら、雪花も。どうせワンピース脱ぐだけなんだから。」




そう言われると確かにそうだけど。



……まあ、どうせ脱ぐことになるし、いいか。



そう思って、私も自分の着ている黒のワンピースの裾に手を伸ばした。




「お前ら、更衣室の概念ねえのかよ。」




「だってワンピースの下にちゃんと着て来たもん。」




翔吾と芽瑠がそんなことを言い合っているうちに、私と芽瑠の着替えは完了してしまう。




「あ、雪花ちゃん可愛い！」




その声にびっくりして振り返ると、さっきまで姿を消していた玲央がいた。



しかも玲央も着替えが終わっている。