「はあ~~、楽しかった!」




両手に荷物を持って、私と芽瑠は帰路につく。




「陽平はびっくりしたけどね。」




そう言ったと同時に、さっきの邪推を思い出してしまう。




「ねえ、芽瑠。」




芽瑠は私の声を聞いたと同時に、何かを察したようで、真剣な顔で私と視線を合わせてきた。




「邪推だけど、陽平は過去の恋人を未だに想い続けているように思うの。」




その言葉に、芽瑠は少し驚いて、でもすぐに私の欲しい言葉をくれるのだ。




「それでも、雪花がこの恋を諦める理由にはならないよ。」




思わず泣きそうになった。




「うん、ありがとう……。」




身長の低い芽瑠が、頑張って私の頭を撫でている姿を見て、笑ってしまった。