ハツカフィルム

時間はあっという間に過ぎて行き、気が付けば花火大会の時間になっていた。

「急ごう!もう始まっちゃう!」

「ゆっくりし過ぎたな。」

僕らは食べた物が出てきそうな勢いで走って会場へと向かった。

「はぁ、間に合ったー。」

両膝に手を付きながら息を切らしていると、休む間もなく花火が打ち上がった。

「わぁ、綺麗。」

息を切らしながらも彼女はそう言った。

「そうだな。」

こうして間近で花火を見るのはいつぶりだろうか。
久しぶりに見る花火に僕も興奮していた。

僕の肩を叩きながらはしゃぐ皐月。
心の底から笑う彼女を見て僕は、少し泣きそうになっていた。