俺の友達は超能力が使えるようです!

「能力……?」

俺が訊ねると、優は「透視能力って知ってる?」と微笑む。透視能力ってテレビとかで聞いたことがある。超能力の一種で、現在や過去、未来も視ることができる特別な力だっけ。

「そんな能力があるっていうわけ?」

超能力が使えるんだ、と言われてもそれを信じるのは保育園までだろ。突然そんなことを言われても信じられない。

「わかってる。じゃあ試してみよう」

優はそう言い、スマホを取り出してツイッターを開いた。そして朱莉が大好きな歌い手のツイッターを俺に見せる。クソ、この歌い手のせいで朱莉と触れ合う時間が……!普段だったらこう思っているんだろうな。

「じゃあ、今からこの歌い手さんの透視を始めるね」

優はそう言い、目を閉じる。俺はただその様子をジッと見ていた。

「この歌い手さんは……どうやらお友達の歌い手さんと遊んでいるみたい。ゲームをしてる。スマブラだ。この歌い手さんが負けてる。スマホを手にした。ツイートするみたい」