俺の友達は超能力が使えるようです!

俺は朱莉のことが大好きだ。イケメンなのにシスコン、と周りからはよく言われる。でも俺は自分がイケメンとは自覚してない。朱莉はめちゃくちゃ美人だけどね!

朱莉は美術が大好きで、休日は美術館に出かけたり写生をしたりする。この街は写生をするのにいい場所がたくさんあるらしく、朱莉は前いた街より楽しそうだ。そういう姿を見てると俺も嬉しくなる。

「朱莉、可愛いな。彼氏絶対に作んなよ」

「な、何よ急に!もし私に彼氏できたらどうするの?」

「ピエンを超えてパオンだわ。シクシク」

「キモッ!」

妹よ、お兄ちゃんをそんな目で見るんじゃない。そう思いながらもこの時間は楽しくて、俺もスケッチブックに絵を描き始める。朱莉の方が断然うまいんだけどな!

そんな俺は知らなかった。魔の手がゆっくりと迫っていることにーーー。



次の日。今日は学校だ。まあ、朱莉の可愛いセーラー服姿が見れるからいいんだけど。最近衣替えをして夏服に変わったから、朱莉がさらに可愛い。

「お兄!学校行くよ!」

「わかった、わかった!」