カーテンの隙間から、朝日が、のぞく。

んー、よく寝た。

夜中1回、汗がすごくて着替えに起きたけど、だいぶ良くなったみたい。

着替えるとき、トーマ様には向こうむいててもらったけど、かなり恥ずかしかった。

トーマ様も照れてたのか、なんだかギクシャクしてたよね。

ベッドに起き上がってみた。

体も、だいぶ軽い。

熱、下がったかも。



ふと見ると、トーマ様が、ベッドに、うつぶせて寝ていた。

ありがとう。

一晩中、看病してくれたんだもんね。

疲れたよね。



私はトーマ様の頭を、そっとなでた。

きれいな寝顔。

小さく、スースー聞こえる寝息が可愛い。

見つめていると、愛しさが込み上げてくる。




自分は王様だから、他の人に命令して、看病させても良いのに、こうやって一晩中看病してくれる。

優しすぎるよ、トーマ様。

すごく大切にされてるのが、伝わってくる。

私、トーマ様と出会えて良かったよ。


私を好きになってくれて、ありがとう。




コンコン


いきなりノックの音が聞こえた。

誰?

私が扉を見つめると

「入るわよ」

扉が開いた。


え?

ちょっと待って!!


トーマ様がいるのに。