ロミオは、ふたりいない。


帰ったら廣永から電話がきた



「木々羅?」



「うん」



「ありがと、今日」



お礼を言わなきゃいけないのは

私だよ



「んー…
廣永も、ありがと…」



「なにが?」



「ん?
好きになってくれて、ありがと」



ドキン…



「…」



アレ?

やっぱり好きじゃなかったとか?



「…廣永?」



「ごめん
死にそう…」



「なんで?」



「…好きすぎて…木々羅のこと」



ドキン…



そんなこと言われたら

私も死んじゃう



「廣永が、死んだら困るよ
せっかく明日から夏休みなのに!」



「せっかくなのかわからないけど…
…
あのさ
オレ、結構、毎日会いたいかも…
…
学校あったら毎日会えたのに…
ちょうど夏休みになったから
…
予定ではこんなはずじゃなかったから…」



「うん、じゃあ、会おう!
私も会いたいよ」



ドキ…ドキ…ドキ…



「木々羅の夏休みの予定は?」



「んー、バイトと
亜美と買い物行くぐらいかな…
あと、クラスのみんなで花火するかも」



あ…成瀬、来るかな?



約束した時は

まだ先輩と付き合ってなかったからな



「へー…クラスで?楽しそうだね…」



「うん、あとは特に予定ないよ
廣永は?」



「オレは、ひとりの予定だったから
実は、めっちゃ予定入ってる」



廣永の笑い声が聞こえた



「そっか…じゃあ…」



新学期まで会えないのかな?



「明日も会いたい」



え…



「でも、廣永予定あるんでしょ」



「花火大会も友達と約束してたけど
木々羅と行きたい
…
木々羅の予定ない日は
会いたい
…
ヤダ…?
ごめん、オレって
付き合ったら、こーゆー人みたい」



ドキドキ…ドキドキ…



「んーん…
嫌じゃないよ」



「じゃあ…明日はどぉする?」