ロミオは、ふたりいない。


「これで、宿題終わり?」



「うん
ありがと、リョーちゃん」



「あ、さっきの
なんでダメかって…

イトも好きな子いるじゃん
オレも好きな子いるじゃん
だから、ダメかな…

イトも好きな男の子が
女の子と仲良くしてたら
嫌じゃない?」



リョーちゃん

ダメな答えを

ずっと考えてくれてたんだ



わかりやすく

イトに教えてくれようとしてたんだ



リョーちゃん優しいね



だけど…



「え!イト?
ごめん…なんかオレ…
悪いこと言ったかな…?」



涙が出た


だって…



「イトの好きな人…

イトの好きな人
リョーちゃんだもん…」



「え…そーなの?」



初めて人に言った



誰にも教えたことがなかった

イトの気持ち



大好きなリョーちゃんに

伝えた



「イト…
ありがとう
イトの気持ち、嬉しいよ

イトがさ、20歳になって
その時オレにも
彼女とか、そーゆー人がいなかったら
また考えよう

その時まで
イトの気持ち大切に取っておくね

きっと、その頃は
イトにも彼氏がいてさ
オレのことなんか
どーでもよくなってるかもよ」



えーん…

そんなの、わかんないよ



イトは今

リョーちゃんが好きなの



「イト
こんなオレのこと
好きだって想っててくれて…
ありがとね

オレのヒザの上
まだイトの特等席だよ
イト以外、誰も座ってない

イトしか
座らせないから大丈夫だよ」



そう言って

リョーちゃんは

イトの頭をなでてくれた



優しくて

大きな手で