ドーン…ドーン…ドーン…
「ジュリ、行こう…」
「うん」
「オレから離れないでね」
人混みの中
ユートに手を繋がれた
ドーン…ドーンドーン…ドーン…
クラス花火の日も
成瀬に会った後だった
ユートが手を繋いでくれたの
離れないよ
ユートの隣にいるよ
ドーン…ドーン…
「ジュリ、なんか気にしてる?」
ユートもなんか気にしてる?
「ん?
私も浴衣着てきた方が良かったかな?」
「なんで?」
「ユートも
浴衣の彼女が隣にいた方が
嬉しかったかな?って」
「イヤ…
ジュリがオレのTシャツ着て来てくれたのが
かなり嬉しかった」
「ホント?」
「うん、ホント
…
あと、今日ちょっとメイクしてる?」
「あ、うん…
なんか変だった?
女っぽくて、嫌だった?
それなら、もぉしない」
「かわいいよ…」
「え…」
「しかも
オレのためにして来てくれたのかな?
とか思うと、ちょっと…ヤバイ」
成瀬といる先輩を見て
少し憧れた
まつ毛がカールしてて
唇が艶々してて
私もあんなふうになりたいなって
ユートにかわいいなって
思ってもらいたいなって
だから今日
少しだけメイクした
ドーン…ドーン…ドーン…
「花火、綺麗だね」
「うん
ジュリもね」
繋いだ手に力が入った
ドキドキ…ドキドキ…
「来年もユートと一緒に来れるかな?」
「うん
来年もふたりで来ようね」
ドーンドーンドーン…ドーンドーンドーン…
夏の夜空に
花火の音と
私の鼓動が
鳴り響いた
それから
私とユートの
笑い声
ユートといると
楽しいよ



