鈍感王子とドタバタ姫

「何。俺ん事見てんの。」

見ていた男がそういった。

姫香がそれを聞いた。その男の視線の方を見てみた。
その瞬間こう言った。

「大和っっ」

その“大和(ヤマト)”という男子はさっきまでの冷たい表情をふわっと崩
し、こう言った。

「姫香。」

その大和という人の笑顔は太陽のようだった。見とれてしまうほど…

「っ!制服!同じ高校だ!