38歳バツイチ♀、医大生と付き合ってみた。(い)


「暑いね…」



「うん…」



「眞子、日焼けするよ」



私が日陰になるように

天神が私の隣に座った



天神は優しいのに

波の音が今日は心地よく聞こえない



伝えなきゃいけないことがある



「あのね…天神…」



「ん…?」



「私、仕事辞めて
実家に帰ろうと思ってるの…」



「仕事、辞めて…?
…なんで?」



「んー…
ちょっと、疲れたな…って…
辞めたくなったの…」



「実家に帰るの?
どれくらい?」



「んー…
決めてないけど…
たぶん、ずっとこっちにいる」



「ずっと…?」



「うん…
だから…」



「だから…?」



だから…



答えは出てるよ




「別に、眞子が仕事辞めるとか…
実家帰るとか…
自由だけど…」



「うん…」



「これから、どーするの?
…
眞子は、考えてるの?
…
オレには、関係ないの?」



「…」



答えは出てるよ



遠距離でもなくて…

一緒に来てでもなくて…



これから…

私と天神は…



「眞子、オレに言ってないことあるよね?
…
他にも隠してること、あるよね?
…
ひとりで考えてること、あるよね?」



隠してること…

考えてること…



「ないよ…」



嘘

仕事辞めることも

こっちに帰って来ることも

隠し事も



天神に嘘をついた



私たち

ただ付き合ってるだけだし



天神には関係ない

天神には迷惑かけない