38歳バツイチ♀、医大生と付き合ってみた。(い)


「暁くん
ごめんね…
もぉ来ないと思うから…
次は来ても、絶対入れないから…」



「柴咲さんが、どんな人と結婚してたのか
オレも興味あったから…
話せてよかった

かっこいい人だね」



「どこが!
無理に褒めなくていいよ」



暁くんの方が何倍もかっこいいよ♡



「ちゃんと自分を持ってる人だね」



んー…そーかな…



たしかに

譲らないところあったからね



「それから…愛されてたんだね」



「え?誰が?」



「柴咲さん

今も愛されてるのかもね…」



今も…?

どこが?




「いいの?」



「ん?なにが?」



「オレで…」



「当たり前だよ!
暁くんがいいよ…

ダメ、なの?」



今更ダメとか言われても…



「オレは、好きだよ

すごい、好き…」



ドキン…



「うん、私も、大好き…」



「眞子…って…
オレも呼んでいいの…?」



「うん…もちろん!」



「なんか、ズルいな…って
少し思った」



「ん…?」



「別れたのに、眞子って呼んでて…

オレの知らないこと
いっぱい知ってたし…

他にも、いろいろ…」



「そんな…気にしないでよ!
ごめんね、ホントに…
あーゆー人なんだよね
ホント、なに考えてるんだろ!」



暁くん

やっぱり

嫌な気分だったよね



「何年一緒にいたの?」



「え?」



「何年一緒にいたら
あんなふうになれるのかな…って
ふたりのやり取り見てて思った」



「んー…知り合ってから…19年ぐらいかな…」



「すごいね!」



暁くんが笑った



あ…よかった

よかったのか?



「人生の半分じゃん!」



「うん、そーなんだよね…」



19年前…



暁くん

やっと産まれたぐらいだね



「じゃあ、オレも…
それぐらい一緒にいたら
あんなふうになれるかな…」



え…

それって…



「あ!暁くんもコーヒー飲む?
無理にお酒付き合わせてごめんね!」



「そんなことないけど…
じゃあ、コーヒーもらおうかな…」



「うん、いれてくるね!」