「あの子、迷子かな?」
「ん…?」
「ほら…ひとりで泣いてる」
「ホントだ…」
5歳くらいの男の子
「お母さんいないの?」
暁くんが近寄って話し掛けた
「ママいなくなっちゃった」
「泣かなくても大丈夫だよ
ママきっとみつかるから…」
「ママ…ママ…」
「きっとママも探してるよ
ママの手、離したらダメだよ」
暁くんが男の子の頭をなでた
子供好きなのかな?
「おにいちゃんは
おねえちゃんと、てつながないの?」
「だよね…
お兄ちゃんも手繋ぎたいな…」
「つながないと、いなくなっちゃうよ」
「うん…そーだね…」
「あ!ママだー!」
「…スミマセン、ありがとうございます」
「いえ…
ママ来てよかったね」
「うん!
おにいちゃんおねえちゃんありがと!
ばいばーい!」
「バイバイ…」
「ありがとうございました」



