ーー始業式。


桜が満開に咲いている。


天気も晴れ、眩しい太陽に照らされて私は家を出た。


「行ってきます!」


今日から中学生。


ワクワクした気持ちと、新しい環境への不安な気持ちがせめぎ合っている。











そして、着いた。


私立波山中学。


今日からこの中学に通う。


私立なだけあって建物は綺麗だ。


私はクラスボードで自分の名前をさがす。


「時琶……あった!」


私は3組だった。


教室、どこだろう……


見学と入試の時に来ただけだから、よく分からない……


まぁ地図や矢印があるからそれを見て行けば問題ないだろう。


それか、他の子について行ったりすれば…


なんて思いながら廊下を進む。


すると、不意に肩を叩かれた。


「ねぇねぇ、あなたも新入生?」


私は振り向くと、その場でフリーズした。


私に、話しかけてくれた…


ぼっちとはおさらばできる?!


そんな期待がふくらんだ。


そんな自分を客観視するととんだ陰キャ野郎なんて思って笑ってしまう。


「う、うん。」


家族以外の人と会話したのが久しぶりすぎて、何を話せばいいのか分からなくなってしまう。


「私は花沢 桃子(はなざわ ももこ)。
ももって呼んで〜。何組何組〜??」


とてもフランクな感じの子でいい子そうだ。


「私は時琶 ミチカ。
えっと、3組だった。ももちゃんは??」


「えっ、3組!?
やったぁぁぁ、私も3組だよ!
1年間よろしくね!!」


そう言ってももこちゃん…ももちゃんは私の手を握る。


さっそく友達、できた!


「うん、よろしく!!」


「一緒に教室行こ!
最初だと道わかんないでしょ?」


「うん、そうしてくれると助かる。」


「私、内部生なんだ〜だから一応中等部もわかるの!」


「えっ、そうだったんだ〜、私は受験してきたからなぁ」


「中学受験なんて珍しいね〜
だいたい皆地元の高校とか行くでしょ?」


「うん、そうなんだけどね。」


私はつい下を向いてしまう。


ぼっちだったからなんて言えるわけない。


知らない人が多いとこがよかったなんて、言えないよ。


「…着いた!
ここが3組だよ。」


ももちゃんはドアの前に立って手を広げる。


ひ、広い…


小学校のひ教室よ広い…


まぁあ人数が増えるか当たり前なんだけども(汗)


私たちはは教室入って、自分の席に着く。


荷物を起き終わったらももちゃんがや私の元へ来て、おしゃべりをする。


「ねぇねぇ、どこの小学だったの?」


「A小学校だった。」


「A小…?
A小って遠くない!?」


「うん、でも電車の乗り換えとか無いから来るのは楽だよ。」


「へぇ〜そうなんだね!」


そんな話をしているうちに先生が、入ってきた。


先生の自己紹介の後、私達も自己紹介をした。


「時琶 ミチカです。
みなさんどうぞよろしくお願いします。」


私はペコりと頭を下げる。


「奈波 凪咲(ななみ なぎさ)です。
よろしく」


「新菜 かな(にいな かな)です。
よろしくね〜」


「花沢 桃子です。
どんどん話しかけて〜よろしく!」


あいうえお順で自己紹介が回っていく。


ももちゃんとは席がよそう遠くなくてかった。


でも、後ろの人の目付きが怖い……


鋭いというか、に、、睨んでる??


チラッと振り向くと目が合ってしまった。


私は慌てて目を逸らしたけれど、怖いっっっ!?


「ねぇ、あなた…