コンコン。

ノックの音と一緒にドアが開き。

「失礼します。」と小さな声で挨拶をして

彼女が現れた。

昨日までの、浮かない顔では無いものの。

戸惑いと緊張の入り交じった、複雑な顔をして入室する。

「どうぞ。」と向かいの席を勧め

「学校だから、お茶しかないんだけど………
あっ、コーヒーならあるぞ。」と

席を立って、飲み物を用意しようとしたら………。

「大丈夫です。
それより、お話しって…………。」と促された。

確かにそうだよな。

喫茶店じゃないんだから………。

これから先の事を思うと、ついテンパってしまう。

再び腰を下ろして。

「あぁ~
えっと…………あの。
………………………藤堂……………ごめん!!!」

何を言っても結局言い訳にしかならないと思い…………

素直に謝った。

「………えっ??」

目の前で教師が頭を下げれば

驚くのも無理はない訳で……………。

俺の姿に固まってしまった。