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僕には大切な友達がいる。
親に裏切られ、社会にも見捨てられてしまった僕を、励まし続けてくれる友達が。

「昨日は少しおしゃべりしすぎたね。もうすっかり昼だよ」

まだ眠たい目を擦りながら布団をめくる。カーテンの隙間からは昼間の太陽の強い日差しが覗いていた。

「智樹くんは眠くないの?」

少年は問いかける。

「……そっかぁ。すごいね。僕はまだあと3時間は眠れるよ」

しかしその問いかけに返事はなく、部屋に響く声は少年の声のみだった。
少年は1人で喋っているのだろうか。



否、彼にしか聞こえない声と話しているのだ。