キミのためだけの動画

「悪いのはあんたたちでしょ! 私が悪いわけない。一年生も、明日からは迎えに行かないから! 音羽が勝手にやってよね!」


そう言って私は教室を飛び出した。


「りりこちゃん、待って!」


音羽が私を追いかけようとする。それをクラスの子が止めたようだ。


「音羽、ほっとこう。話しかけても無駄だよ」


そんな声が聞こえる。


許せない。


みんなして私を悪者にして。


私は、絶対に悪くない。


誰も追いかけてこないように、全速力で走った。もう、あいつらの顔も見たくない。


走って、走って、走り疲れたころには、もう私は学校の外にいた。