「お、タイマンやるか?」
楽しそうにシノは言った。
シノと向き合うなんて、いつ振りだろうか。
「うん。」
私は躊躇なくフードを外し、広くなった視界でシノを見る。
「やっぱり、綺麗。」
割と近くからそんな声が聞こえて、チラッと見れば、律がいた。
側にはしーも。
仲良しだな。
似た者同士の2人が並んでいる所を見て微笑ましくなった。
「喧嘩中、よそ見はダメって教えたよ?」
声が聞こえ視線を戻すと、すぐそこにシノがいた。
拳が伸びてきて、間一髪でそれを避ける。
「さすが、俺仕込み♪」
嬉しそうに笑うシノ
私も褒められたみたいで嬉しくなる。


