双子の貞子ちゃん 2











あれから何日過ぎたのだろう。


そんなことも分からないぐらい、頭が働かない。




何かしてても、気づいたらあの日のことを思い出す。



あの日はどう帰って来たのかも覚えていない。

湊に言われてからの記憶が全くないのだ。







好きだ。と言われた。

守りたい、甘やかしたい。と言われた。




今まで、こんなに愛情を貰ったことはない。

お父様とは違う角度からの愛情

もちろん、シノたちとも違う。
私もシノたちは好きだけど、家族としての好き。


こんな思い出すだけで涙が溢れ、胸がギュッとなり、ポカポカしてくるのは初めてだ。




嬉しかった…。

こんな私を好きになってくれた。
私、甘えていいの?って思った。




甘え方を覚えなかった私にとって、それは難しいことではあるけど、甘えていいと言われただけで気持ちが軽くなった。