本当に美形な家族だ。


よくよく見れば湊は健太郎さんそっくりだな。



「伊織ちゃん、どうかした??そんなじっくり見られると照れちゃうよ。」


「あっ、すみません!」



恥ずかしくなり、慌てて前のめりになっていた体を引き戻し、じっと小さくなる。




「失礼します。藤咲様、安達様、主催の者が挨拶をしたいと申しているのですが。」


「ああ、分かりました。伊織はご飯食べてて良いよ。」


「それなら、湊を側に置いといたらいいわ。伊織ちゃん、何かあったら湊使ってよ?」


「あ…、うん。」





飲み込めないまま、とりあえずうなづき、3人は主催者の元へ向かった。








「行くぞ、俺も腹へった。」



パシッと手首を掴まれ、食事が並ぶところに連れられる。