「んー、何か食べる?あそこ美味しそうなのたくさんあるよ。」



ひと段落したのか、私に合わせてくれているのか。


きっと後者だろう。
色々あった私を心配してくれているんだろうな。


「お父様、私のことはだ「藤咲さん」


「あっ!湊くん!こんばんは。うんうん、相変わらずイケメンだねぇ。」


「ありがとうございます。」


「1人かい?健太郎と菫は来てないの?」



「いるわよー♪伊織ちゃーん!!」



カツカツとヒールを鳴らす菫さんに正面から抱きつかれる。


「可愛い〜。」


ぎゅーっと長い時間抱きしめられて嬉しいながらも少し長いなと思ってしまう。



「菫、離してあげなよ。伊織ちゃん困ってる。」



「あはっ、ごめんね。つい癒されたくて。」



…湊からの視線を感じつつ、3人が並ぶ光景は圧倒的美を感じる。