「んーーー、それは難しい話なんだよー。恋愛結婚してほしいけど、悪い男には引っかかって欲しくない。」
頭をポンポンされながら、その会話に耳を傾ける。
「そうよねぇ…。」
「見合いは俺ら親もあんまり気は進まないよな。」
お見合いか…。
そういうのと私は無縁だと確信していた。
お母様が色んな名家の息子たちの写真を華織に見せては2人で盛り上がっていたのを何度か目撃していた。
パーティーのような場でも子供を売り込むことはよくある。
というか、それがパーティーに参加する目的の上位3つには入るだろう。
そういうのが嫌だった私は、玄さんが開く少数の人たちしか参加しない、しっとりとしたパーティーしか参加しなかった。


