コンコン



小さなノックが聞こえる。
もう食事の時間だろうか。



ゴロゴロしすぎたなと思い、いつも美味しそうな食事を運んでくれる横山さんを迎え入れる。





「おはようございます。いつも、ありが…」


「おはよう。伊織」




そこにはいつもようにお盆を持った横山さんと、その陰から顔を覗かせる華織がいた。



「華織様もこちらでお食事をされたいようです。…構いませんか?」


ここで?

「別に…、大丈夫だけど。……。」

「本当?ありがとう!入ってみたかったんだ!」





パタパタと部屋に入り、ぐるっと見て回る華織

「……どうしたんですか?一緒に食事なんて…。」


「さぁ、私には。……ですが、以前より雰囲気が変わっていらっしゃいます。心境の変化があったのでは?」