顔もよく見えないのに。
「直感で思ったんだよな…。」
ふっ、俺もあいつらと変わんないってことだ。
窓枠に手を置き、3人を眺める。
「俺は、きぃさんの綺麗な心を守りたいんだ。」
「俺だって、伊織さんを守りたい!優しい伊織さんを!」
「……俺は、甘えさせてやりたい。」
1人で戦ってきた小さな体を包み込んで、よく頑張ったと撫でてやりたい。
あいつが望むことを俺が叶えてやりたい。
『あの子は昔からしっかりし過ぎてる…なかなか甘えられないんだ。』
『君にも伊織自身を見せれるようになるといいんだけど…』
藤咲さんの言葉を思い出す。
「………伊織、」
好きだ。