声にならない程、驚いてくれている。
ガクッと膝をつき、四つん這いになりながら、座る私としーに近づいた。
「っほんとに?…本当に、伊織さん?」
「うん。改めて、藤咲伊織です。よろしく。」
右手を差し出す私に、ゆっくりと手を出す律
だけど、途中でハッとなり、手を止めた。
…きっと、前に話した私の男性恐怖症のことを思い出してくれたのだろう。
私は途中で止まったままの律の手を握り、
「よろしくね、律。これが本当の私」
被ってた帽子も取り、改めてきちんと挨拶をした。
「っよろしくお願いします!!!」
ついにはぽろぽろと涙を流し始めてしまった。


