『俺たちがAliceだ。』

と。




そして今この状況





50人はいる。

シノとトラは他のみんなに譲っているのか、輪の外側から様子を見てる。



木陰からだと大まかな戦況しか分からないけど、きっと大丈夫だろう。




「……伊織、ちょっと陽彩んとこ行ってくる。」


「はい。」



タブレットを持ってシノとトラのところに行った凪さん
3人並んだ姿を見ながら、頼もしいなと改めて思う。



少し足が痺れ、お尻を地面に下ろそうと視線をずらした時、左の方の木々に人影が見えた。


長いミルクティーの前髪を手で押さえ、目を凝らして見る。


「……気のせい…。」