僕ハ無窓ノ居室デ無限ノ虚構ヲ夢想スル

「……思ったより、元気そうで」

「……ただじゃあ、くたばらないけど」



七生と僕は病室を抜け出し、中庭の外れに来ていた。


この病院はやたら中庭が広くて、姿を隠すには丁度いい。


樹木も程よい間隔で植えられていて、暑さを凌ぐ木陰には事欠かなかった。



「いやだよ、入院生活って。身体中痩せちゃって」



七生はパジャマの裾から覗く細い手首をさすりながら言った。


その言い方は、いつもの七生にしては妙に茶目っ気がある。


そんな七生の態度が、少しだけ苛ついた。