僕ハ無窓ノ居室デ無限ノ虚構ヲ夢想スル

「……七生……」



名前を呼んだのは、殆ど無意識だった。


名前を呼んだ瞬間、七生の長い睫毛が一瞬だけぴくりと動いた気がした。


それから、ゆっくりと、細い首が動いて、七生の丸い眼がこちらを向いた。







「………吾桑……」






七生の色の無い唇が、小さく動いた。