僕ハ無窓ノ居室デ無限ノ虚構ヲ夢想スル

唯一、七生だけはカーテンを全て開け、窓の方を向いてベッドに腰掛けていた。


僕からは背中だけが見えた。


細い背中だった。


もともと、細いヤツだったが、もっと痩せた気がした。



「………」


七生の背中を見ていたら、声をかけようか少し迷った。



七生は本を読んでいる様だった。

時折、その細い腕がページを捲る。


七生は本を読むのが早い。


本人曰く、続きが気になるから早く読みたいらしい。


でも、今の七生はゆっくりとページを捲っていた。