次の日もその次の日も、

あおは学校から戻ると練習場に現れては、

渉にべったり。

…そりゃ真面目にやるし、

自分のバレーに悪い意味での影響を与えるつもりはないけど、

休憩の時は嫉妬心がメラメラとよく燃える。

でも冷静に見ると、

あおの甲斐甲斐しい指導もあってか、

渉はメキメキと信じられないスピードで成長してる。

…俺も頑張ろう。

そう思って、休憩終わりの合図と共に、

ボールを持ってまたコートに立とうとすると、

「祐真さんは少しいいですか。」

急にさっきまで渉の元にいたあおが話しかけてきて驚く。

「…休憩終わったんだけど?」

少し冷たい言い方になっただろうか。

意図せず出た自分の声はだいぶふてくされた声で自分も驚く。

あおは目を少し大きく見開いたあと、

「…じゃあ大丈夫です。気になったところあとでまとめてノートに書いとくんで。」

そう言って、

背を向ける。

そりゃそうだ、こんなふてくされた奴に付き合ってても時間がもったいない。

…だけど、

「あお、ごめん、今教えて。すぐ修正したい。」

渉の元に戻ろうとしたあおの腕を掴んだ。