あの日から私の忙しい日々はさらに忙しくなった。
代表メンバー全員分の食事メニュー、個人メニューの考案。
全体練習のアドバイスに、一人ひとりのプレイの比較。
それに個人的に勉強してた資格の勉強。
それから興味を持った分野の勉強。
合宿に参加させてもらって練習を生でみて沢山刺激をもらえて学べてる。
…その中でも宮本選手は飛び抜けてると思う。
さすが日本の宝。
それは本人のバレーへの愛と覚悟からくる努力に付随したもの。
でも、バレーは1人じゃできない。
新しい人材の確保も必要かもしれない。
ため息をつく。
今合宿に参加してる人たち全員でオリンピックに行きたいのが理想。
でもそうならないのが現実。
まだ4年弱あるということは十分に下を育てることもできる。
そっちも調べないとなぁ。
私のやることリストはいつも私の容量を超えている。
「いくら時間あっても足りないなぁ…」
誰もいない食堂でそう呟きながら、
もう一度手を動かそうとすると、
「…ほんとすごいよね。どういう生活してんの。」
背後から声をかけられる。
振り向くと、宮本選手。