君を輝かせるのは私だけ。


「じゃあ、莉緒!30分後にあの看板の前に集合な!」

「わかったよ、けんくん。」

私、蒼井莉緒はただいま兄と買い物中。

今月の末にあるお母さんの誕生日に向けたプレゼント探し。

私に待ち合わせを伝えて早々にお目当てのものを探しに出かけた普通の人混みの中では頭ひとつかふたつ抜けた兄の背中を見送る。

「私も探そ…」

独り言のように呟いて、

ドライヤー欲しがってたな…と家電売り場に足を運ぶ。

いいのをもう見つけてしまって、

残り25分。

何しよっか…

なんて考えていたら、

テレビコーナー。

映し出されているのは先日の日本代表のバレーのワールドカップ。

…。

無心でその画面に吸い寄せられていく。

「あ、決まる…」

画面に映される世界は私の大好きな世界で。

1人のバレーボール選手に見惚れる。

「ふふ、この試合絶好調だったもんなぁ。」

独り言のように呟く私。

「あ、いつもよりサーブのトスが低い、引っ掛ける。んー、もう少し安定させることができたらなぁ…」

1人で考えながら、

ぶつぶつと呟いていたら、後ろから声をかけられる。

「あの、」

うーん、もう少し足の筋肉を…

「あのっ!」

「へ!あ、はい!私ですか?」

いきなり肩に置かれた手に驚いて振り返る。

深く帽子を被った兄と変わらないかそれ以上に大きい男の人。