君を輝かせるのは私だけ。

一通り検査とか確認が終わって、

先生から問題ないとの回答をもらったあおが嬉しそうに、

「明日からバレーできるー」

と呟いたのを健さんがはっきり言う。

「それは無理。」

「え、」

「あおさん落ちた時足怪我してるんですよ。流石に今年のオリンピックは…」

俺は黙って下を向く。

俺が見たアスファルトに広がる赤い血はあおの足から出てたもので。

擦り傷からの血で、

足自体は重度の捻挫。

骨折とかではないけど、

捻挫はきちんと治さないとくせになるし、

いますこしだけみえる包帯の隙間のあおの足は紫色をしている。

「足の状態は?骨はいってないよね?」

え。

思ったよりあおは明るくまだゆっくりだけど話出す。

眠気は飛んだのか、

目が冴えたのか、

さっきまでのうとうと感はない。

「重度の捻挫」

しん…と俺たちの中で沈黙が流れる。

あおはどんな顔してる?