あの電話をしてからまたしばらく時間が空いて、

あおたちとも何回かは電話したし、

代表の集まりも少しあったりした。

でも長時間話すとかは全然なかった、けど…

ついに、ついに今日は、

あおたちがこっちに来る日で。

空港までみんな乗れる大きな車で迎えに行く。

これはチーム支給のもので、

今回借りたお家はチームの日本で言う社宅みたいなとこだと他のチームに所属する人もいるからダメだったから、

補助金が出るタイプの少し離れたところにそれほど大きくない一軒家を借りた。

楽しみ!

今日から三日はオフで、ルンルンしながら朝から支度をして出てきたわけだけど…

まだかな。

降りてくるところで待っててもなかなか現れなくてカフェでコーヒーを買う。

全体が見えるとこに座ってると、ファンだと言ってくれる人もいてそれに応える。

けど意識は常に出口の方を向いていて。

なかなか出てこない…

そう思ってたら、

『こんにちは、私とも写真一枚いいですか?』

こっちで馴染みのある言語に、聴き慣れた声。

勢いよく振り返る。

ラフな格好で意地悪に笑う彼女。

「え、あお?言葉…」

「大学も卒業したので少し時間ができて勉強しました!お久しぶりです、祐真さん。」

久々のあおがあおすぎて、嬉しくて、

飛びつこうとしたら、

首根っこをつかまれる。