え…？

「今日はここまで。休憩終わるし。あおがパンクしちゃう。」

頭の上から聞こえた声は、

さっき視線が交わった相手で。

少し早い鼓動と呼吸に走って駆け寄ってくれたことを察する。

祐真さんが私の目を大きな手のひらで隠してくれてる間に平静を取り戻す。

「いい返事を期待してる。」

監督さんがそう言って、男子の監督と話しながら離れてく。

けんくんはキャプテンさんとお話しを続けてて
。

「…あお、やろ！」

祐真さんが急に手を引く。

視界がクリアになったと同時に駆け出した祐真さんにびっくりして、

足がもつれそうになりながらも後を追う。

向かった先は渉の元で。

「渉、俺とあおで見てやる！さぁ、やれ！」

祐真さんの無茶振りに渉は驚きながらも目をキラキラさせて、

スパイク練習を始める。

「祐真さんはどう思いますか？」

渉を見ながら祐真さんに話しかけると、

同じく渉をみたまま祐真さんが、

「正直俺たちだけとバレーして欲しいけどね〜同時進行だとあおは頑張りすぎちゃうから心配だし。…それに、一緒にバレーできる時間減っちゃうし。」

祐真さんが少し間を開けて続ける。

「でも、両方とも無理してでも頑張って目標達成しちゃうのがあおなんだろうなとも思う。」

「両方やる選択…が前提なんですね」

「だって、プレッシャーをかけたくないけど、でもあおはやれちゃうから！…俺たちが独占したいけど、あおの実力が生かされるならそんな嫉妬心なんてカッコ悪いからね！応援する。」

祐真さんはそう言って、

渉の指導を始める。

私が女子が世界一になるのに貢献できる？