俺様天使の助手になりまして


「実際に見たことねえから分からんが、邪悪な心を持った天使は、魔界のゲートを潜った瞬間、魔族に近いものになれるってことだ。ゲートを潜るには、堕ちた証拠を見せて魔族と契約を結ぶ必要がある。それが、魔に堕ちるってことだな」

「今回魔界に入った天使は、人間が悪に傾くアイテムを土産に持って、魔族とコンタクトをとったんだ。お嬢さん、それが何だか分かるかい?」

 哀しそうに眉を下げたオタク天使が、私の顔をじーっと見る。人が悪になるものって、そんなの天使が持ってるなんて。

「あ! 悪の精玉だ!」

「そう、正解だよ。その中でも、極悪の性質のものばかり持っていった可能性があるんだ」

「え、そんなの魔界に持っていって、どうすんの?」

 魔族はそんなの貰って、どうするんだろう。嫌な感じしかしなくて、胸がざらざらする。

「そこが、本題だ。宝物庫で管理していた精玉が盗まれ、大天使たちはソイツを追っていた。天界人間界と探す中で、ある日人間界に小さな穴が開いてるのを見つけた」

「穴って、何の?」

「魔界と人間界が繋がる穴。針の穴くらいの物から手の平サイズまで大きさは色々ある」

「色々って、そんなにたくさんあるの?」