「仁那の好きなことをしたいようにしたらいい」

「……あっ、……瑠衣……」

「それで俺の仕事に影響が出るとしたら、仁那が俺のもとを離れて行ったときくらいだから」

「……それは、ぜ……絶対に、ない……」

「うん、それなら俺は大丈夫だから仁那は安心して音楽活動を楽しんでやってほしい」

「ほんとに?いいの……?」

「俺の音楽の源は仁那だよ?知らないのー?」

「んぁ……、ふ……っ」

胸の先端を甘く食まれて我慢できずに声が出る。




「付き合えたときや"真紅"を書いたときから今でもずっと、変わらずに仁那への愛しさが溢れ続けてるんだけど、まだ伝わってない?」


ううん、充分伝わってるよ。

瑠衣がどれだけ私を大切に思ってくれているか、いつもちゃんとその行動で教えてくれる。

付き合う前の女性関係にだらしないふしだらな男が嘘のように、私だけを想ってくれている。

結婚して3年。

付き合ってからだともう5年も、ずっと。

それだけは変わらずに瑠衣がし続けてくれている。