それから数日。
急いで走ってきたので乱れた髪もそのままに、一にも二にも、とにかく開口一番謝った。


「ごめん神奈!お待たせーっ!」

「仁那お疲れさま。大丈夫だよ、出るの手こずった?」

「うん、かなり……」


家から10分くらいの距離にあるカフェレストランで、待ち合わせの時間に1時間くらい遅れて行った私を神奈はいつもの事と怒らずに待っていてくれた。

ここは良く来るお店だから道は迷わないけど、何しろ家を出るのがかなり遅くなってしまった。


「ごめんねー、せっかくのオフの日なのに」

いつもの店員さんにいつものようにアイスカフェラテを頼んでから、すでにビールを飲んでいる神奈に軽く謝罪をする。


「いや、先に飲んでたし全然いいよ」

けっこうお酒が好きな神奈は、まだ日も高いうちからすでに一人で飲み始めていて、これもよくあることなのでお互い気にしない。


「みんなが来る前に先に集まるのも大変だよねー」

「ほんとにな」