色になる君


先生が出て行ってから、どのくらい経っただろうか。



月緋君は、何も聞かなかった。

 
でも、ずっとそばにいてくれた。



私はずっと、千花のことではなく
パニックに陥った時のことを考えていた。




あんなに深く、体が制限されたのは
初めてだった。



あんなに鮮明に、事件のことを思い出したのも初めてだった。

 


お姉ちゃんの顔を久しぶりにしっかり、
見れた気がした。