色になる君

「千花、何かあったの?」



「え?」



驚いたように、私の顔を見つめる千花。


「何か、いつもと違う気がして……。」



「なーに言ってんの!夜空が今から楽しめるように、何て声かけたら良いのか考えてたの!」


「そうだよね……!ごめん!何か変な空気にしちゃった。」



「ううん。でも、月緋君と恋愛してみるのはいいと思うよ。夜空を見る目が優しいし。」


私の思い違いだ。明るい笑顔を向けて、
私のことを見つめる千花。その顔は、いつもの千花だった。




「ありがとう。千花。」


疑ってごめんね。事件のことを考えると、
過敏になってしまうのかもしれない。

千花の言う通り、


この時間だけは、自分の気持ちに従ってみても良いかもしれない。


月緋君を好きって気持ちに。


その後、お母さんに事件のことを聞こう。


どんな内容でも、今の私なら受け入れられる。大丈夫。


そう思った。