ある日、私は中学の時の夢を見た。
そこは教室でちょうど休み時間。
ノートを開いて勉強をしていると、不意に誰かにポンと肩を叩かれた。
振り向くと、私の横を違うクラスにいるはずの君が通りすぎていく。
夢の中のはずなのに、
君の手の感触とぬくもりを覚えていた。
そして、あの時の片思いがよみがえったんだ。
ずっと、忘れていたはずなのに。
神様のいたずらか、私が無意識のうちに思い出したのか、分からない。
でも、もしまたどこかで会えるのなら
今の私を見てほしいって思った。
私、こんなに頑張ってるんだよって。
音楽は作れないけど、文章を書けるんだよって。
また、いつか少しでも言葉を交わしたいって、夢から覚めても、またそんな夢を見ていた。