お前、俺を誰だと思ってんだ

【聖良 side】




「あ、聖良おはよう!」




「お、李梨沙じゃん、はよ」




高田李梨沙(たかだりりさ)




二重で可愛くて、勇気があって、彼氏持ちで
優しくて、人思いで…




私のことをゆういつ知っている。




私が信用している人。




って本当に信用してるの李梨沙くらいなんだけどね




幼なじみで、ずっと一緒にいた




信じてるとかそんなのないって思ってたけど
こいつだけは信用できる。




私のことを理解してくれて、思ったことダメってことはちゃんと言ってくれる




しかも一緒にいて楽しい




李梨沙以外誰も信用してない




信用しようと思わないし、信用できない




「今日クラス替えだよ〜?」




「2年生になるんだよ〜?」




そう、私たちは今日から高校2年生になる




興味ねぇ〜…




「こら、興味ないって顔しないの」




「いやそんな顔してねぇ」




いや思ったけど顔にまで出てたか…?




「してたから!」




「あっそ…」




こんな態度をとっても李梨沙はちゃんと
わかってくれているから。




私が1番大切にしている人が李梨沙
ってことを。




「って!今は私と2人きりだからいいけど
 教室行ってからとかそんな言葉遣い
 ダメだからね!!」




「わかってるよ…めんどくせぇ」




「めんどいとか言わない!」




「しょうがないでしょ」




「バレたらどうすんの…」




「なんとかなる」




「もう…とにかく気をつけてね!?」




「へいへい」




李梨沙はわたしの母親か…?




「私聖良の親じゃないからね」




「なんでわかんだよ…」




「顔に全部出てんの!」




「私嘘つくのうまいし」




「そうだけど、私には全部お見通し」




「っ…」




バシッ




突然肩をたたかれた




「いってぇ」




「ねぇ!!」




「なに」




「私たちクラス同じだよ!!」




「あ…?」




3組
.
.
.
.
黒崎 聖良
.
.
.
.
.
高田 李梨沙
.
.
.




ほんとじゃん…




「やったぁぁ!!」




「よかった!」




「これで聖良を見張れる」




「よかったねぇ…は?」




「見張るってなんだよ」




「ほら、その喋り方!」




「絶対聖良やらかすでしょ」




「1年の時も私頑張ったんだからね」




「は?あ、あぁ〜」




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1年生のとき


「こいつ喋り方おかしくね?」
「ははっ!!」
「おい、喋ってみろよ」


「…」


「はぁ?無視かよ」



めんどくせぇ…



高校1年生ってこんなこというか…?



「あとこいつとよくいる女!」
「あー、こいつのダチもなんかなぁ…」
「ぶりっこみてぇだよな!」



プツッ



ダンっ!!!



「おい…」



「あぁぁぁぁぁ!!!」



「ストップ!聖良!落ち着いて!」



「ご、ごめんね!?怪我してない?」



「聖良行くよ!」



「こいつら殴らねぇと気が…「あぁぁぁ!」



「わかった!ドーナツ奢るから!」



「…ほんと?」



「ほんと!いこ!」



「行く…」



「チッ」


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「ってこともあったし」




「いや私悪くないでしょ」




「そうだけど!」




「私のことで怒ってくれて嬉しかったけど」




「…気をつけてねってこと」




「ほんとにバレたら…」




「大丈夫だって」




「な?」




「心強いけどもっと女の子らしく…」




「あ〜」




「…がんばるわ」




「もう」




「教室行こ」




「お、いい感じ!」