お前、俺を誰だと思ってんだ

〜学校〜


「聖良ーー!!」




「あ、李梨沙」




「もう聖良無理してんじゃないわよ!」




無理…?




「無理なんかしてないよ?」




「してないつもりでもしてんの!」




「だから風邪ひいたんでしょ!」




「えぇ…」




「…最近多かったもんね、お疲れ様」




「ん、ありがと」




「あ、少しの間休みもらったから遊ぼ」




「ほんと!?」




「遊ぶ!」




無邪気に笑うこの顔…めっちゃ可愛いな




「この前言ってた駅前いこっか」




「あ!それいい!」




「あ、」




「ん?」




「なんか進展あった?」




「進展?」




「蓮とだよ!」




蓮と進展…?




「ん、え、どゆこと?」




「だって蓮の家行ったんでしょ!」




「行ったっていうか…」




「それでなんかなかったの!?」




「なんかってなによ…」




「私的になにもなかったけど…」




訳のわからない話をしていると




「ねーねー」




すっと私たちの横に現れた




バッ




「あっ…」




やっばぁ…いつもの癖で構えちゃったよ…




「えっ、俺危ない人じゃないよ!?」




「すみません…癖で」




「癖?」




「え、あ、格闘技習ってまして…」




「あー、そういうことね!」




「てかあの〜」




「ん?」




「誰ですか?」




李梨沙はなんかみたことあるような気はするけどって顔してるけど




「え、しらないの!?」




「しらない」




「どっかでみたことある…?」




「俺、蓮の幼なじみ!」




「はぁ…?」




「あぁ〜?」




え、で?




なんなのこの人、なにしにきたの




「なにしにきたんですか」




「俺のお友達がこのクラスにいるからね?」




「遊びに来たら蓮の話してる女子がいたから
 話しかけてみたんだ〜」




「しかもおもしろそ〜な話!」




「なにがおもしろいんですか」




「えぇ〜?だって」




「蓮の家、いったんでし「あぁぁぁぁ!」




「あなた声でかいんですよ!」




この人声でかいから周りに聞かれる…




誤解解くのが1番めんどくせぇ




「そんなめんどくさそうな顔しないでよ」




「してませんけど」




「「してたね」」




見事に李梨沙とこの男の人がかぶった




「してたよね!?」




「してましたね」




「は!?なんで!?してないから!」




「2人も言ってるんだよ?認めたら?」




「うっ…」




「聖良は全部顔に出るんだから」




「えぇ…」




「…せいら?」




「聖良ってあの聖良!?」




「は…?」




「君が聖良か…」




「あの、なにか?」




「この前君が蓮に運ばれて行ったっていう話
 が流れててね?」




「みんな聖良って言うから誰のことだろ〜
 って思ってたとこなんだよね!」




「そっかぁ〜君かぁ〜」




不思議な人…




「あの、名前は」




「あ、そうだね」




「俺、柏木奏(かしわぎそう)!」




「まって、」




「幼稚園どこですか?」




なに聞いてんだ李梨沙は




わけもわからず話を聞いてると…




「しおゆりだけど…」




「えっ!?一緒だ!」




「えぇ!?まじ!?」




どうやら李梨沙と奏っていう人は同じ幼稚園
らしい




私と李梨沙は幼稚園から仲が良かったけど、通ってる場所はちがった




だからまったくわからん




「でもどっかで…」




「ん?」




「いや、なんでだろ…」




「柏木奏のことなんか知ってる気が…?」




「声のせいかな…?」




「うるさいから印象に残ってるのかも」




「え!ほんと?」




「って、いやいやうるさくはないでしょ!」




「てか!なんでフルネームで呼ぶの!」




「え、呼び方わかんないから」




「はぁ…じゃあ奏って呼んで2人ともね!」




「はーい」




あっさり仲良くなってんじゃん…




まぁいっか




「聖良ちゃんはさ〜」




「蓮のこと好きなの?」




「は?」




すき…?




「奏」




「ん?」




「聖良、男の人を好きになったことがない
 から好きとか恋とかわかってないんだよ」




「え!そうなの!?」




「うん」




ダメだ、話についていけない




「じゃあ聖良は蓮のことどう思ってる?」




なんでそんなこと急に…?




蓮のこと、か




「蓮は優しいんじゃない?」




「見た目は柄悪いし避けられがちだけど、
 性格さえわかればイケメンだしモテると
 思う」




「や、やさしい?」




「うん、優しくないの?」




「いや、優しいよ?」




「優しいんだけど他の人に蓮のこと聞くと」




「最初に出てくるの怖いとかあんまり関わり
 たくないとか」




「まぁ怖いって言った後に優しいとか見た目
 と違ったみたいなのはあるけど」




「最初に優しいが出てきたのは初めて」




「ふっ」




「私が最初に思ったことはどんな状況でも
 すぐ自分の中でいい判断できるやつだろう
 なって」




「あと無口」




「…私と似てるなって思った」




「へぇ〜」




「ほんと聖良みたいな女の子はじめてだよ」




「ねぇ、ちょっと俺と遊んでみな…」




奏が話すのをやめた




私が睨んでいたからか、




蓮が後ろに立っていたからか




「あ、あのぉ〜」




「前と後ろからすごい圧のようなものを
 感じるんですけどぉ〜…」




「お前、なに聖良のこと口説いてんの?」




「いや口説いてはないね」




「は?今のは口説いてただろ」




「いやだって普通の女子とはちょっと
 違うじゃん」




「珍しいタイプというか、」




「まぁ、それはわかる」




さっきからなんの話にもついていけてなくてびっくりなんだけど…




「おい」




「うぇ!?」




目の前に蓮の顔があってびっくりした




やっぱ顔整ってる




まつ毛は長いし、鼻筋も…




「せーいーら」




「えっ!?」




今度は奏に話しかけられた




「蓮に見とれんなって」




「は?」




「蓮がカッコ良すぎて見とれたんだろ?」




「なっ…!」




「んなことあるわけ「えぇ…」




「は?」




え、いやえぇってなに?




李梨沙はなにを思ってえぇって言ったの?




「は、はじめてみた」




「はぁ?なにを?」




「聖良のその顔…」




「照れた顔…」




「小さい時から一緒にいるけどそんな照れた
 顔見たことない…」




「は?」




「よかったな、蓮」




「は?」




なんで蓮がよかった…の、




蓮の顔が真っ赤になってる




「蓮?」




「顔真っ赤だよ?」




「みんじゃねぇ…」




「あ、熱!?」




「私の風邪うつした?」




「大丈夫?」




「せいら…」




「もうやめてあげて」




李梨沙と奏が笑いそうになりながら?
こっちをみてる




え、どゆこと?




あ、迷惑だった的な?




「え、あ、ごめん」




「いや、そーゆー意味じゃないんだけどね」




「ちっ、むかつく」




「へ?」




「奏、行くぞ」




「あ?もう?え、まてって」




「聖良と李梨沙じゃーな」




「うん」




「ん」




「いやぁ〜はじめてだったなぁ」




照れたってやつ?




「よくわかんねぇけど」




「蓮の顔が近くにあった時ドキドキした?」




「っていうか心臓がおかしかった…」




「え、病気?」




「ぶふっ」




「は?おい、なんで笑うんだよ」




「聖良、それ病気じゃなくて恋だよ」




「恋?」




「他の男の人にはならないけど、蓮だけ
 ドキドキするでしょ?」




「うん」




「それは聖良が蓮を好きな証拠だよ」




「は、」




「な、んなわけ!」




「図星だね」




「図星じゃねーよ!」




「こゆとき聖良は口悪くなるんだよ」




「っ…」




「聖良がんばってね」




「は、なにを…」




キーンコーンカーンコーン




「じゃ、戻るねー」




「え、あ、」




「…」




「はぁ〜」







好き…




私が、蓮を…?




いやまったくわかんない…




で、でもドキドキはする




なんかむず痒いというか




あぁ〜わかんねぇ




ムカつく…




もう今日は李梨沙と思いっきり遊んでやろ