俺はあずきを揺すって起こそうとした。 「あずき、帰るぞ」 「おい起きろ」 ん〜、と少し色気のある声を出した。 「んあ、ゆいとぉ」 「迎えに来たよ。ほら帰るぞ」 「やだぁ、ここでねるもん」 ここまで子供っぽく駄々をこねているあずきを見るのは久しぶりだ。 可愛いから早く連れて帰りたい。 「はい、後ろ乗って」 俺はあずきをおんぶして帰ろうと思った。 さすがに歩かせるのは酷だと思ったからだ。